2012年04月26日
珈琲カップの秘密
「珈琲の魅力」へようこそ。 ご訪問感謝しています。
さて、今日はジハンの珈琲カップの秘密についてお話しします。
Q:写真のカップ、どちらがジハンのカップでしょうか…?
A:正解は右です。
では、左は…? 実は左のカップは開店当時に使用していたジハンのカップです。 結局、右も左もジハンのカップなんですがね(笑)
左のカップは、開店からおよそ1年間で現役を退きました。
では、どうして引退したのか…? それには、こんなエピソードがありました。
写真向かって左の厚手のカップは保温性に優れている…と言う事で昔から喫茶業界では好んで使われていました。
もちろん私もそこに魅かれて購入し、使っていたのですが、ある日 年配の女性がこの厚手のカップで珈琲を飲み、ひと言「珈琲はいいけど、カップが飲みにくいわねっ!」
……私はお客様の放ったその言葉が胸に響きました。 お客様の生の声…率直な気持ちを聴き、ハッとしたのです。
私の夢は珈琲屋のマスターになる事でしたから、夢が叶った喜びから、この仕事を一生懸命に夢中で取り組んでおりました。
ところが、お客様に良かれと思って選んだカップは、その保温性にばかり気を取られ肝心な飲み安さへの配慮が欠けていたのです。
私は猛省しました。 お客様のあのひと言は私にとって正に神の声でした。
お客様のひと言から大きな気付きを頂いた私は、あれこれとカップを探し歩いた末に、右のカップに出逢いました。
飲み口が薄手で飲み易そうです。 色も形も気に入ったので、私はそれを試しに一脚購入し、店に持ち帰りました。
持ち帰って、今までのカップと比べてみると、かなり飲み口が薄手です。 そして何よりカップの大きさが全くと言っていい程違う。 容量を計ったら今までのカップの何と1.5倍の大きさでした。
……このカップを使えば珈琲豆も1.5倍使用する事に当然なる…。
考えてみれば、私自身が珈琲専門店に行った時、いつも物足りなさを感じ『もう少し飲みたいな…』と思っていた事に今更ながら気付いたのです。
この気持ちは正に、私が完全にお客様の立場になった瞬間でもありました。
私は、迷わずこのカップを使う事に決め、まとまった数のカップを発注。 そして現在に至るまで右のカップを使い続けているのです。
この選択によるお客様の評価は大変良く、珈琲好きの方には「たっぷり珈琲が飲めて嬉しい…」と喜ばれ、同時に飲み易さも手に入れる事が出来、正に一挙両得となりました。
私達の様なお店を経営する者は、毎日営業しているだけで、ある一定の満足をしがちですが、如何にお客様としての経験を積む事が重要か…と改めて感じさせて頂いたエピソードでした。
あの日、年配の女性の放ったひと言が、今は私の宝となり胸に深く刻まれています。 本当にありがたいお言葉でした。
珈琲の魅力…一杯の珈琲に心を込めて… ♪
さて、今日はジハンの珈琲カップの秘密についてお話しします。
Q:写真のカップ、どちらがジハンのカップでしょうか…?
A:正解は右です。
では、左は…? 実は左のカップは開店当時に使用していたジハンのカップです。 結局、右も左もジハンのカップなんですがね(笑)
左のカップは、開店からおよそ1年間で現役を退きました。
では、どうして引退したのか…? それには、こんなエピソードがありました。
写真向かって左の厚手のカップは保温性に優れている…と言う事で昔から喫茶業界では好んで使われていました。
もちろん私もそこに魅かれて購入し、使っていたのですが、ある日 年配の女性がこの厚手のカップで珈琲を飲み、ひと言「珈琲はいいけど、カップが飲みにくいわねっ!」
……私はお客様の放ったその言葉が胸に響きました。 お客様の生の声…率直な気持ちを聴き、ハッとしたのです。
私の夢は珈琲屋のマスターになる事でしたから、夢が叶った喜びから、この仕事を一生懸命に夢中で取り組んでおりました。
ところが、お客様に良かれと思って選んだカップは、その保温性にばかり気を取られ肝心な飲み安さへの配慮が欠けていたのです。
私は猛省しました。 お客様のあのひと言は私にとって正に神の声でした。
お客様のひと言から大きな気付きを頂いた私は、あれこれとカップを探し歩いた末に、右のカップに出逢いました。
飲み口が薄手で飲み易そうです。 色も形も気に入ったので、私はそれを試しに一脚購入し、店に持ち帰りました。
持ち帰って、今までのカップと比べてみると、かなり飲み口が薄手です。 そして何よりカップの大きさが全くと言っていい程違う。 容量を計ったら今までのカップの何と1.5倍の大きさでした。
……このカップを使えば珈琲豆も1.5倍使用する事に当然なる…。
考えてみれば、私自身が珈琲専門店に行った時、いつも物足りなさを感じ『もう少し飲みたいな…』と思っていた事に今更ながら気付いたのです。
この気持ちは正に、私が完全にお客様の立場になった瞬間でもありました。
私は、迷わずこのカップを使う事に決め、まとまった数のカップを発注。 そして現在に至るまで右のカップを使い続けているのです。
この選択によるお客様の評価は大変良く、珈琲好きの方には「たっぷり珈琲が飲めて嬉しい…」と喜ばれ、同時に飲み易さも手に入れる事が出来、正に一挙両得となりました。
私達の様なお店を経営する者は、毎日営業しているだけで、ある一定の満足をしがちですが、如何にお客様としての経験を積む事が重要か…と改めて感じさせて頂いたエピソードでした。
あの日、年配の女性の放ったひと言が、今は私の宝となり胸に深く刻まれています。 本当にありがたいお言葉でした。
珈琲の魅力…一杯の珈琲に心を込めて… ♪
Posted by jihan at 22:21│Comments(2)
│Coffee
この記事へのコメント
マスター、こんにちは。
うん、うん、とうなづきながら読んじゃいました。
こちらが良かれと思ったカップとお客様が好むカップが
違ったこと、それを言ってくださったお客様がいらっしゃったこと、
それをしっかりと受け止めるマスターのその真摯で誠実なお人柄。。。
すごく良いお話を伺いました。
余計にジハンファンが増えちゃうよ!!
うん、うん、とうなづきながら読んじゃいました。
こちらが良かれと思ったカップとお客様が好むカップが
違ったこと、それを言ってくださったお客様がいらっしゃったこと、
それをしっかりと受け止めるマスターのその真摯で誠実なお人柄。。。
すごく良いお話を伺いました。
余計にジハンファンが増えちゃうよ!!
Posted by じゃすみん at 2012年04月27日 15:50
じゃすみんさん
コメントありがとうございます。
あの時、お客様のお言葉が心底有り難く思えました。
まるで、乾いた砂が水を吸う様に不思議な位にスーッと心に沁みてゆきました。
お陰様です。いつも素敵なコメントありがとうございます。
コメントありがとうございます。
あの時、お客様のお言葉が心底有り難く思えました。
まるで、乾いた砂が水を吸う様に不思議な位にスーッと心に沁みてゆきました。
お陰様です。いつも素敵なコメントありがとうございます。
Posted by jihan at 2012年04月27日 22:49